『そや☆コリ』28 お年玉は簡単にはもらえません

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  これは韓国版です。
作・絵:ペ・ヒョンジュ
日本版翻訳:ピョン・キジャ
 日本版出版社
:セーラー出版  
                             

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刺繍の入った正装用くつした"ポソン"を履こうと
しているところ。
日本なら足袋ですね。刺繍がきれいです。
ころがりながら頑張って履いているおかげで、チマの下につけている下着も見えちゃって、なるほど・・・と思っちゃいますね。

 

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袖が五色の鮮やかな色になっているチョゴリを"セットンチョゴリ"というそうです。
あと少しでソルビムが完成です。

楽天 韓国市場からお借りしました

 

  

 

あしたは韓国のお正月(ソルラル)だ。

陰暦の1月1日は、今年は陽暦で1月23日。
去年は2月3日だった。


このタイミングでステキな絵本に出会った。

韓国語の題名を直訳すると『お正月の正装 ~女の子の美しい服~』となり、

日本語の題名は『ソルビム ~お正月の晴れ着~』となる。


絵が緻密で繊細で美しい。
そして、子どもの体や動きを
とてもよく観察して描かれていると思った。

また、韓国の伝統的な家屋の造り、家具や調度などが、
丁寧に描かれている。

"子どもの生き生きとした姿"と"韓国の伝統的な美の世界"が
絵本の中でちゃんと合体してると思った。
美しくて格調高く、しかも子どもの愛らしさに胸がギュッとなる。

すごく感動した翌日の授業に持っていった。

 

「これ見てください・・・ソルビムって、先生・・・」


「あ、ソルラル(正月)の正装という意味です。
ふぅ~~ん、かわいいですね。
そうです。こうやって・・・あ、ひとりで着ようとしてるんですね。
ふん。かわいいですね。」


「調度品もね・・・」

 

そこでY子さん

「わぁ、これ私、ソウルで買ったわ。」


「えぇ~!そうなんですか?韓国語の?」


「うん。ハルモニやハラボジたちに見せてあげたくて、
デイサービスに持って行ったから、そこの本棚にあるんだけどね。
ほんと、きれいでしょ。
家具とかもすごいきれいに丁寧に描かれてるでしょ。」


Y子さんは、在日の高齢者の方のデイサービスセンターで、
ケアスタッフとしてアルバイトをしている。
韓国の生活習慣や文化・芸術の分野でもいろいろ知識が豊富な人だ。
センターのハルモニやハラボジにこういうおみやげをと思うところが、
いかにもY子さんらしいなあと思う。


この絵本、子どもが四苦八苦しつつ下着から髪型までこの正装を自分で整えて、
最後のページはハラボジへの新年の挨拶をする。
その挨拶のシーンがとてもきれいだ。

 

「うぅ~ん、きれいですね。
これはセベをしてお年玉をもらうとしているのです。」


「セベ?」


「セベというのは、新年の挨拶のことです。
漢字は確か"歳拝"かな?
ちゃんとしたかたちの"新年のお辞儀"ですね。
正月にそれをちゃんとできたらハラボジからお金をもらえます。
だから"新年のお辞儀(セベ)"の"お金(トン)"で、セベットン。
これが韓国のお年玉です。」


「わぁ・・・"お辞儀のお金"かぁ。
ストレートな言い回しだなあ。
それにしても、日本と同じ習慣があるんですね。
現金もらうなんていうことするの、日本だけかなあと思ってました。」


「でも、日本のようにただ簡単にもらえるのではないですよ。
ハラボジからOKが出るお辞儀ができなければ、
セベットンはもらえませんから。」


「わぁ、それはいいですね。
そういうこと、大切ですよね。
日本もそうだったらいいのにな。
うちの子だって、簡単にお金もらいすぎだわ~。
次男なんか、24才のくせにまだ学生の身なもんだから、
おばあちゃんやおばさんからお年玉もらってしまいました。」


「え?、それはすごいですね。
辞退しないのですか?」


「あは・・・
『申し訳ないし、すごい複雑だけど、とても助かります』と言って、
嬉しくいただいてしまったようです。」


「そうですか・・・」


「はい・・・」


「韓国では高校生までですね。」


「あ、そうですか。そりゃそうですねぇ。
日本もそのくらいでいいと思うなぁ。」


「それに、韓国はとにかくちゃんとお辞儀をしないともらえないし、
ハラボジと別々に住んでいたら、ハラボジのところに行かなきゃいけないのです。
もしハラボジが訪ねて来たとしても、その時に友だちと出かけたりしてたら、
セベットンはもうもらえませんね。」


「なるほど・・・」


「それくらいにお辞儀とお年玉はくっついているものなんです。」


「そうなんですね。
あぁ~~、日本の子どもたちは何の苦労もなくお金もらいすぎのお正月ぅ~!
年末なんか、宅急便の中に野菜と一緒に入ってたしぃ~。」


「それは驚くことですね。ありえませんね。」


「はい。そうですよね(-_-;)・・・」

「韓国では正月に、ハラボジが孫たちに『セベットン受け取りに来なさい』
と言うのが恒例の言葉です。直接会うことが大事です。」
 

「ほんと、そうですよね・・・・」

 だんだん恥ずかしい気分になってきたのだった。

 


 

そう言えば、私が小さい頃には、家族そろってお正月の挨拶というのも、
もっときちんとしていたような気がする。

以前の日本のお正月には、
凛とした寒い空気とピカピカに掃除されて飾られた部屋、
特別に整えられた食卓、
そして家族全員正装のかしこまった挨拶があったと思う。
ひとりひとり、年末から考えていた"今年の抱負"を言ったりしていた。

今は、みんな普段着で、しかも一人くらいいなかったりして、
「あけましておめでと~!&いっただっきまぁ~す!」
と言って、早々におせちにかぶりつく。

あぁ・・・
少し堅苦しかったり面倒だったりしても、
やっぱり日本でもこういうかたちを大切に残していきたいな。
青年の話を聞いて、ちょっとしみじみしたのだった。

 


今頃青年は奥さんとソウルの実家にいるはずだ。
どんなお正月だろう。

奥さんは、韓国式のお辞儀を覚えて、
青年と一緒に"セベ"をするのかな?
なんか、いいよなぁ~(*^m^*)

 

      

 

       ♪ 本日のワンポイントハングンマル ♪

 

 

■ 正月 ソルラル

 

■ あけまして おめでとうございます

  セヘポン マニパドゥセヨ (直訳:新年の福 たくさん受けてください)


■ お辞儀 チョル  


■ 新年の挨拶(お辞儀) セベ


■ お年玉 セベットン


■ お年玉を受けとりにおいで

  セベットン パドゥロ ワ


■ 韓国の絵本

  ハングゲ クリムチェク


■ 韓国の本屋で買いました

  ハングゲ ソジョム(チェクパン)エソ サッソヨ

 

 

7 Comments

  1. うわ~! きれい! 素晴らしいじゃないか~!!
    可愛いなあ・・・
    ポソンを「えいえいっ」って履こうとして
    頑張ってるうちに身体ごとでんぐり返ししちゃったんだ。
    あるある (^m^))わかるわかる、
    子どもの動きは万国共通なんですね。
    “新年のお辞儀(セベ)”の“お金(トン)”だから、セベットン。ものすごい直裁ないい方でもあるけれど、子どもなりに出来る何かをして、その報酬としてお年玉があるというのは、いいことですね。
    お金が何もせずに与えられて、それを当然と思うのよりいい。
    それが「美しいお辞儀」というのも 礼を尊ぶ国らくていいなー。
    晴れ着を着たり、室礼を整えたり、皆でご挨拶というのは確かにちょっと面倒だけど、日本らしさを形でも残して行きたいね。
    我家は毎年 年末年始がバタバタしている家なのですが
    その分 正月飾りや元旦の写真撮影&ご挨拶(好きなの^^;)は欠かしません。
    でもアタシ 今年の年頭誓詞をわずか1日で「下方修正」しちゃって 根性ナシといわれてるんですけど・・
    (T-T)

  2. ボニさん
    読んでくれてありがと!!
    絵本、「読んだよ」ボタンから感想くださった方から教えてもらったんだけど、
    図書館にずっと前からあるようです。
    いつか行くことがあったら見てみてください♪
    >あるある (^m^))わかるわかる、
    子どもの動きは万国共通なんですね。
    ほんとにね!
    ちゃんと観察するから「万国共通」になるんだろうな。
    >お金が何もせずに与えられて、それを当然と思うのよりいい。
    それが「美しいお辞儀」というのも 礼を尊ぶ国らくていいなー。
    そうなんだよ~~。
    日本だって自分のうちでそういうルールを決めればいいんだよね。
    今度からそうしようかな。
    今度家族会議して決めようかな。
    でも、こういうのって子どもが小さい時から始めないとね。
    そうだ! 孫ができたらハルモニとしてそれをしよう!!
    >我家は毎年 年末年始がバタバタしている家なのですが
    その分 正月飾りや元旦の写真撮影&ご挨拶(好きなの^^;)は欠かしません。
    それは素晴らしい!
    それは素敵です!!
    あぁ~~、いいな、そういうの。
    それをちゃんと毎年整えて準備するあなたがエライです!!!
    わたしは実家ではそうだったんだけど、
    嫁いだ家がそういうのがお気楽な家で、すぐに染まって今日まで来ました(^_^;)
    >でもアタシ 今年の年頭誓詞をわずか1日で「下方修正」しちゃって 根性ナシといわれてるんですけど・・
    (T-T)
    その年頭誓詞の内容を、ぜひ知りたいんですけどぉ~~

  3. この絵本、ほんとに可愛くて「ほしいなぁ・・」なんて思って
    ア〇ゾンとか検索してみちゃいました^_^;
    日本語版のがありまして“おぉこれか!”と思ったのですが
    「ソルビム」「お正月の晴れ着」って日本語で書いてあって・・・
    日本語版なんだからあたりまえなんだけど・・・なんか違う・・・
    表紙の、雰囲気というか景色というか・・・
    中身だってあの可愛いおさげとチマの女の子の横にひらがなやカタカナが書いてあるんだろうし・・・
    なんだかやっぱりハングルのほうがしっくり来るなぁ・・・なんて思っちゃて。
    「韓国語版」のほうがいいか?などとも考えましたが
    実に残念なことに、私は韓国語がわからない・・・(-“-)
    「やっぱり日本語版か?」「いやいっそ両方買うか?」などとしばし思い巡らせましたが・・・
    結局、今現在両方とも注文シテマセン・・・^_^;
    思い切りの悪い私です。(だって結構いいお値段してるんだもの・・)
    ところで「ソルビム2」(男の子編)ってのもありましたよ^^
    我が家のお正月は・・・なんかつまんない感じです・・・
    昔はお正月って言えばやっぱり、しっかりと『区切り』の時で
    家の中も外も自分の気持ちまで、なんだか新しくなるような気がしたものです。
    今は堕落しきってます、私・・・(;一_一)
    韓国のセベットンのお話、ちょっぴり羨ましくなりました。
    シータさん、孫が出来たらぜひ実行してくださいね^^
    でもずいぶんと先の話でないかい?

  4. ちのっちさん
    読んでくださってありがとう~~(^o^)
    >「韓国語版」のほうがいいか?などとも考えましたが
    実に残念なことに、私は韓国語がわからない・・・(-“-)
    「やっぱり日本語版か?」「いやいっそ両方買うか?」などとしばし思い巡らせましたが・・・
    結局、今現在両方とも注文シテマセン・・・^_^;
    思い切りの悪い私です。(だって結構いいお値段してるんだもの・・)
    その感覚、わかります!!
    ほんとにいいお値段してますしね~~。
    あのね、この絵本の翻訳者のピョン・キジャさんってどんな人かなと思ってウロウロしてみたら、
    講演会に行かれた方の感想がUPされていました。
    それを読むと、彼女自身は在日二世でいらっしゃって、
    「絵本を翻訳するということは、朝鮮の文化を正しく伝える使命を担うということだ」という思いのもとに、翻訳をしておられるとのことでした。
    大切なニュアンスがこもっていてどうしても日本語に置き換えることのできない言葉はそのまま使ったりするとのこと。
    また、小さな子どもでも目上の人に美しい敬語をつかっている絵本などは、
    それこそが韓国の日常の大切な文化なので日本語でも敬語にしたいという思いがあるそうなんです。
    でも絵本の中でそれを敬語にしてしまうと日本の習慣になじまないので、
    残念な気持ちでタメ口にするのだそうです。
    韓国語をとても大切にしながら訳しておられることが感じられてとても好感を持ちました。
    それに、韓国の民族衣装についての説明がくわしくされています。
    なので、日本語訳はおすすめです♪
    実は私は韓国版を注文してしまいました。
    男の子編もです♪ おほほ。
    あぁ~~
    【読んだよ】ボタンから感想を寄せてくださった方にもお話していたんですが、
    家が近くならいくらせもお見せするのになぁ~~!!
    >我が家のお正月は・・・なんかつまんない感じです・・・
    昔はお正月って言えばやっぱり、しっかりと『区切り』の時で
    家の中も外も自分の気持ちまで、なんだか新しくなるような気がしたものです。
    今は堕落しきってます、私・・・(;一_一)
    私もです。仲間です(-_-;)(-_-;)(-_-;)
    なので、昨日からすでに来年のお正月の計画を立て始めました(笑)
    >韓国のセベットンのお話、ちょっぴり羨ましくなりました。
    シータさん、孫が出来たらぜひ実行してくださいね^^
    でもずいぶんと先の話でないかい?
    いやぁ~~、近頃はいきなり「授かり婚」というのがありますからねぇ~~
    おほほ。ある日突然の事態への心の準備だけはしておきます(*^m^*)

  5. きれい~~!
    思わず口から出るほど美しい色合いと、可愛らしい子供のしぐさ!
    腕をいっぱいに伸ばしてポソン?を履こうとして引っくり返る姿に
    微笑んでしまいました。
    韓国のお年玉、美しいお辞儀へのご褒美とは素敵ですね。
    うーん、うちのおじいちゃん達、見習って欲しい!!!
    孫が可愛くてもあげれば良いというもんじゃない!と
    何回力説してもダメだったな~~
    私も実家ではお正月にはお餅をついてあちこちにお飾りを飾り、
    着物を着て迎えるのが常でしたが、嫁ぎ先がおせちも作らない家で、
    ギャップがすごかったです^^;
    おせちだけは手作りにこだわり続けていますが、
    お餅はパックになっちゃったしお飾りも手抜きで一箇所でいいか~~
    なんて・・・
    シータさんと同じく孫に夢を託そうかしら^^;
    まずは自分が美しいお辞儀ができるか、試してみよう・・・
      (腰が曲がらないかもしれない・・・・トホホ)

  6. hiroさん
    読んでくださってありがとうです♪
    >きれい~~!
    でしょ~~~~(*^m^*)
    >韓国のお年玉、美しいお辞儀へのご褒美とは素敵ですね。
    うーん、うちのおじいちゃん達、見習って欲しい!!!
    孫が可愛くてもあげれば良いというもんじゃない!と
    何回力説してもダメだったな~~
    うん、これはもうしょうがないですよね。
    不器用なおじいちゃんの愛情の表現手段として、
    ちょう手っ取り早く孫を喜ばせられるんだもん。
    >私も実家ではお正月にはお餅をついてあちこちにお飾りを飾り、
    着物を着て迎えるのが常でしたが、嫁ぎ先がおせちも作らない家で、
    ギャップがすごかったです^^;
    わぁ~~、hiroさんもですか?
    私もそんな感じでした。
    おせちは作るのですが、女性たちが必死でお正月の準備をするだけで、
    家族総出の大掃除とかなくて、
    男たちは年末28日頃から三が日までずっと酒盛りしていて(笑)
    全然働きません(-_-;)
    びっくりしましたぁ~~。
    >おせちだけは手作りにこだわり続けていますが、
    お餅はパックになっちゃったしお飾りも手抜きで一箇所でいいか~~
    なんて・・・
    えらい!! hiroさん、えらいです!!
    私は・・・おほほ・・・
    >シータさんと同じく孫に夢を託そうかしら^^;
    まずは自分が美しいお辞儀ができるか、試してみよう・・・
      (腰が曲がらないかもしれない・・・・トホホ)
    ふむふむ、ある日突然おばあちゃんになっちゃうかもですよぉ♪
    あ、韓国式のお辞儀って深々としますもんね。
    「アイテテ・・・」とか言ってしまいそうですよね。

  7. 皆様
    サーバーメンテナンス作業に伴い、コメント欄が非表示になりますが、「読んだよ」からはメッセージが送れます。
    ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

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